開催報告   【2021年10月23日(土)・11月13日(土)・12月11日(土)】《オンライン》公開講座「パーパス経営の原点を探る」

当研究センターでは、10月23日(土)・11月13日(土)・12月11日(土)に、公開講座「パーパス経営の原点を探る」をオンライン(YouTube Live)で開催しました。

パーパスとは企業の存在意義を意味します。「なぜ社会に存在しているのか」、「社会に対してどのような価値を提供したいのか」という企業の思いが込められた概念です。かつて住友財閥の伊庭貞剛と鈴木馬左也は、「私利利他公私一如」や「以徳招利」というパーパスを掲げて社会からの共感と信頼を獲得し、持続的成長の基盤を築きました。国内外の企業の中にはパーパスを起点にビジネスを通じて社会課題の解決に挑むことで、消費者からの共感を獲得しようという動きがみられます。この背景には企業の姿勢や製品・サービスに込められたサステナブルストーリーを重視する、ミレニアル世代やZ世代の存在が大きく影響しています。パーパスは消費者とのコミュニケーションの要であり、企業ブランドを再構築する上で欠かせない要素といえるでしょう。

本講座ではパーパス経営の先駆者といえる6人の企業家を取り上げ、パーパスの背景にある企業家の思いやパーパスを起点とした事業展開の実像に迫りました。講師はイノベーション・マネジメント研究センターの研究プロジェクト「企業家史研究会」のメンバーが担当しました。

第1部では、安士昌一郎氏(イノベーション・マネジメント研究センター客員研究員)が「製薬企業の礎を築く:塩野義三郎(二代)(シオノギ製薬)」、長谷川直哉教授(人間環境学部、「企業家史研究会」代表)が「科学技術は未来を創る:島津源蔵(二代)(島津製作所)」、第2部では、島津淳子氏(社史ライター)が「至誠と慈悲の貿易商人:安宅彌吉(安宅産業)」、片山郁夫氏(SOMPOビジネスサービス株式会社監査役、イノベーション・マネジメント研究センター客員研究員)が「小型モーター革命と標準化戦略:馬渕健一・隆一(マブチモーター)」、第3部では、岡靖弘氏(イノベーション・マネジメント研究センター客員研究員)が「人間尊重の経営を実践した専門経営者:武藤山治(鐘淵紡績)」、長谷川直哉教授が「商売は菩薩の業:伊藤忠兵衛(伊藤忠商事・丸紅)」について、それぞれ報告を行いました。

来年度も新たなテーマとアプローチで、「企業家史」講座を開催する予定です。

※プログラム等はこちらをご参照ください。

※当日の模様をYouTubeで公開しています。
 第1部:2021年10月23日(土)
 第2部:2021年11月13日(土)
 第3部:2021年12月11日(土)

 

Naoya-Hasegawa

長谷川直哉教授

Shoichiro-Yasushi

安士昌一郎氏

Atsuko-Shimazu

島津淳子氏

Ikuo-Katayama

片山郁夫氏

Yasuhiro-Oka

岡靖弘氏


lecture_Hasegawa_20211023

配信の様子(第1部)

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