開催報告 【2022年12月3日(土)】シンポジウム「地理的表示(GI)と持続可能な社会」
当研究センターでは、12月3日(土)に、シンポジウム「地理的表示(GI)と持続可能な社会」を対面とオンラインによるハイフレックス方式で開催し、対面(市ケ谷キャンパス ボアソナード・タワー26階 スカイホール)の参加人数が13名、オンライン(YouTube Live)の視聴回数が71回と、多くの方にご参加・ご視聴いただきました(協力:明治大学知的財産法政策研究所)。
EUでは、地理的表示(GI)の活用とSDGsへの貢献の実績が蓄積されており、Farm toFork 戦略でも有機農業と並び地理的表示が重要な地位を占めています。地理的表示は、地方の活性化を目指す農村政策と直接的・間接的に結び付いていることもあり、多様なステークホルダーが協力しあって地域の特徴に応じた地域圏フードシステムの構築の観点からも重要です。日本でも、2015年に農産物・食品の地理的表示保護制度が施行され7年が過ぎ、2022年7月現在、登録産品数は121となっています。本シンポジウムは、日本においてGI制度の認知度と正しい理解を促進するために、歴史的背景を整理し、これからのGIの在り方と意義を理論的・実務的観点から示すことを目的として開催されました。
当日は、木村純子教授(経営学部)の司会のもと、近能善範所長(経営学部教授)の開会挨拶に続き、解題として木村純子教授が本シンポジウムの趣旨を説明しました。第1部の講演では、杉中淳氏(農林水産省大臣官房総括審議官)が「GI法成立に至る経緯」、佐藤貴弘氏(今金町農業協同組合営農部部長)が「今金男しゃくGI制度登録等による農業所得の増大について」、高倉成男名誉教授(明治大学)が「知的財産と地理的表示」、木村純子教授が「GIとテリトーリオ」と題してそれぞれ報告を行いました。第2部のトークセッションでは、ジャパンGIの特性や機能について、会場からの質疑応答を交え活発なディスカッションが行われました。最後は、明治大学知的財産法政策研究所の代表として、今村哲也教授(明治大学情報コミュニケーション学部)が閉会挨拶を行い、盛況のうちに終了しました。
※プログラム等はこちらをご参照ください。
※当日の模様をYouTubeで公開しています。
シンポジウム「地理的表示(GI)と持続可能な社会」